差別的な発言は悲しい

最近は、色々な業種の店舗で外国籍のスタッフさんが増えてきました。ただ、トラブルが発生した時、特に日本語は難しですから、やはり最終的には「日本人スタッフ」の方を呼んで頂くしかない。これは差別している訳ではなく、双方にとって、トラブルが更に大きくならない様にする為に工夫でしかありません。

以前、コンビニを利用した時の話です。お会計にトラブルがあって、私が「日本人のスタッフの方いらっしゃいますか?」と外国籍らしく女性スタッフにお願いをしました。しかし、その女性スタッフがとても「悲しそうな」「やるせない」表情をなさっていたんですね。その後、店長さんがレジまで来て下さったので、店長さんに理由を聞いてみたんです。

 

そしたら店長さんは「実は、一部の日本人のお客様から、中国人だからとか、韓国人だからとか、ベトナム人だから、とか、アジア系の外国籍という理由だけで、心無い言葉をかける方が少なくなくて。なので彼女は中国籍のスタッフなのですが、中国人だからという理由で、人を変える様に要求されたと思い込んでしまったのだと思います。星川様には関係の無い話ですが、実は、心無いお客様も日本には多いのです。」と正直に教えて下さって。

 

その後、私は店長さんに「彼女を呼んで下さい」と再度呼んで頂いて。彼女に「日本は島国ですから、どうしても自分達と違う何かを受けれるのが困難な人も多く、心無い言葉をかけてくる日本人も中にはいると思います。しかし全ての日本人が中国を嫌っている訳ではありません。少なからず私はあなたの国と文化と文明と深い敬意を持っています。確かに日本語もコンビニの業務も難しい事ばかりかとは思いますが、頑張っている人を必ず応援してくれる人がいます。その一人が私です。自分が中国人である事に、もっと勇気と誇りを持って、今後も業務に励まれて下さい。」という趣旨の日本語を分かりやすく語り掛けました。

 

そしたら、彼女は泣いて泣いて泣いて。

 

逆の立場になって考えてみれば、見知らぬ外国にやってきて。言葉も文化も分からない中で、慣れない言葉を使い彼女は彼女なりに一生懸命生きていたと思うんです。でも「中国人だから」という理由で、国や政府など関係なく、一個人として頑張っている外国籍の方に対して「心無い言葉」や「心無い態度」を取る事は、同じ日本人として本当に申し訳ないと思いますし、我が国の「品格」を大きく損ないかねない残念な現象です。

 

相手に敬意を持つ、思いやる
これに国籍は関係ありません