何故、日本から軍隊は消えたのか
日本で講話や授業に出ますと、子供達から「先生、何で日本は軍隊が無いんですか？軍隊を持てないんですか？軍隊を作れないんですか？」という質問を受ける事があるんです。でも日本では自衛隊さんが一生懸命頑張って下さっているから「軍隊が無い」という言い方も非常に難しい表現なのですが。
ただ私はパブリックな場所で細部を語る事は立場上出来ませんから、ただ一言「日本という国の残すためには、軍隊を無くすしか敗戦当時は方法が無かったからです。あとはご自身で色々とお調べ頂ければと思います。」とだけ答えるようにしています。
私達の世代は身近に戦争体験者が沢山いらっしゃって。ダイレクトに色々と戦時中の話を聞く事が出来ました。しかし敗戦から75年を経過した今日においては、戦争は「歴史の１ページ」程度の認識の子供達が多いのかもしれません。子供達の口から「日本に軍隊が…」という言葉が簡単に出てくる様になった事自体が、戦争の記憶が薄れている証拠とも言えますでしょうし、日本の歴史教育が如何に世界的に後れを取っているかが分かる事象です。
自衛隊の皆さんが国民の皆さんから強固な支持を得る為には、そして世界中の国々から「日本も自らの力で自らの国を守る事について認められるべきだ」と賛同を頂く為には、とある決裂をしなければ成し遂げられない事です。その答えを導き出す大きなヒントこそ歴史の中に隠れているのに。試験対策の一環としての歴史教育からの脱却は大切な事と思います。アメリカ大陸は広いですね。一日に1000キロ以上移動してもまだ目的地には着かない。なにか映画の中の世界みたいで素敵です。
