苦手な方と交わる理由

亡き祖母は「目の前に天皇陛下がいらしても、社会的に弱い立場にある方がいらしても、平等に対等に、かつ失礼のない対応をするように尽力する様に」と諭しました。これは陛下や国民を同列に扱えという意味ではありません。あくまでも「人の好き嫌いを失くし、万人に対して思いやりのある接遇を身に着ける様に」という趣旨でした。

例えば、私は活動上の理由から定期的に皇族との午餐会に招かれ事があるのですが、その際に皇族と会話する時の話し方や態度と、例えばオフ会などで初めてお会いする方とお話する時の話し方や態度に一切の違いはありません。加え、どんな意見や強い信念をお持ちの方であっても、私は決して反論をする事無く常に「聞く姿勢」を崩す事はありません。

 

例えば「同じ職場」「同じ趣味」の人達とずっと一緒にいたら、その組織が仮に間違った方向に進んでいたとしても気が付かずに知らない間に社会や人を傷づけてしまっている事もあるかもしれません。しかし自分が苦手、あるいは知らないジャンルなどで活動されている方々と積極的に接する事は自分自身や社会にとっても利益になる事が多々ございます。

 

例えば武器を開発研究するチームで働いている人からすると「如何に効率よく被害を多く与えられる武器を作れるか」が正義になってしまう訳ですね。しかし、そこに戦争で我が子を失くした親御さんが来て少しでも「講話」の様なものをしたら、どう影響するでしょうか。今まで正義だと思っていた事がそうではないと気が付くかもしれません。

 

自分たちの会社は「安定していて社会貢献出来ている」と強い洗脳を行っている組織があったとします。その同じ洗脳教育を受けている人同士ばかりで仲良くしてしまうと、もしかしたら「もっと有益な情報」が余の中にはあるかもしれないのに、人脈が狭いからこそ、見失ってしまう利益も沢山あると考えます。

 

だからと言って、ただ人脈を広げる事もまた危険です。やはり「訳の分からないビジネス」や「不動産・保険や投資関係の営業」に「ネットワークビジネスねずみ講)」などに、ハマってしまい騙されてしまう方もいます。見極めもまた、とても大切ですね。