不幸な理由を探す事が大切

人間の心は「嘘つき」です。自分がどんなに不幸な状況下にあったとしても、自分がどんなに苦しい状況下にあったとしても、何故か「自分は幸せだ・恵まれている」という理由を人間の心は探そうとします。例え話ですが、友人が「残業代」が出ないブラック企業に勤めているとしましょう。このご時世、そんな企業は無いと信じたい所ですが・・・近年はコンプライアンスを重視する企業が増えてきましたからね。

残業代が出る出ないで生涯年収が1000万円単位で変わってきますから、普通なら「そんなブラック企業から転職してしまえば?」と友人に助言するかもしれませんが。人間の心は「噓つき」なので、例えば「安定してるから」とか「〇〇社よりボーナスがあるから」とか「退職金もあるらしい」「やりがいが…」などなど、何故か「自己防衛反応」が発動させて、あたかも自分は「不幸な人よりも恵まれている」と言い始める訳です。

これが「思い込み幸福」における不幸の始まりなのです。人生において大切なのは「向上心」です。つまり「自分が幸せな理由」を探すのではなく「自分が不幸な理由」を探して、それを改善する努力を怠らない事が大切と私は思います。他にも「良い企業」があるのではないか。他にも「良いお付き合いが出来る人脈」があるのではないか等々。常に「自分は恵まれていないかも?」という問題意識を持つ事が大切です。

ブラック企業やブラックな人脈の中にいればいるほど「我々は恵まれている」「我々は世の中の役に立っている」と教え込まれて、情報も遮断され、心が盲目になっている可能性があります。今一度「世界」を見渡してみましょう。しかし大海原の先にある新大陸を見つける為には、勇気が必要です。そうです。自分が「不幸」だと認識する事ほど、勇気必要な事はないのです。