新成人の皆さんへ
私はそんなに長くは生きていません。私より年上の「人生の先輩」は沢山いらっしゃいますから、私から特段語るような権利も無いのでしょうけれども。ただ法律上の「大人」をお迎えになるに当たり、皆さんに心からお祝いの気持ちを申し上げたく存じます。本当におめでとうございます。
顧みますれば、私は成人式には参加しませんでした。コロナで参加したくても参加出来なかった方々を思うと申し訳ないお話ではございますが。成人式の日も、私は大学生でしたがアルバイトに出ていました。確かに親も金銭的な援助をしてくれてはいましたが、やはり生活とプライベートの充実の為には自らの力で稼ぐ必要がありました。そして私は「だまっていても入ってくるお金」が昔から好きではありませんでした。
同級生達の、成人式における楽しそうな写真を後日見せてもらいました。ただ、今も昔も成人式に出なかった事は、ある意味良かった事だと私は考えています。みんなが本来する様な事を、しない事によって得られるものが「この世の中とっても多い」と私は小さい頃から教えてもらっていたからです。
私の祖父も父も経営者でした。なので会社員とは違って常に良い意味で「異質な考え方」を持っていました。人と違う事が出来るから経営者であって、そして、人が考えない様な、人がしないような新しい発想を常に生み出し続けるから、輝けるのだという事を小さい時から、よく学ばせてもらった様に感じます。
人と違うという事は素晴らしい事です。人と違う道を歩むという事は大変な事ではありますが、流されて人生を終えるよりかは素敵な事だと思います。そして人とは違う、新しい生き方、新しい発想、新しいモデルが、我が国の「国難」を克服するアイテムとなっていくという事を私は信じております。
コロナにより成人式に行けなかった方も多いとは思いますが、いつもとは違う何かを体験、体感をして、そのやるせない気持ちを何らかの形で「成功」に持っていけるような、そんな素敵な社会人となっていって下さい。皆さんは「雑草」のように、一くくりにされる人生は望んでいないと思います。
人が雑草と呼ぶ、草草にも一つ一つしっかりと名前があって、個性があります。皆さんにも同様に、一人一人に名前があって、個性があります。それが尊重されるような環境を自らの努力によって得て、素敵な人生をお過ごし頂ければと思います。そして大人たちは「子供達の個性」を尊重する努力を常に続けていかなければならないという風に思っています。どうか新成人に輝ける未来が齎されますように。
