人を不幸にする天才

相談員の仕事は「人を不幸にする天才」でなければならないと私は思います。世の中の大人達の多くは「自分の都合の良い」事しか言いません。人は騙されやすい、洗脳されやすい動物ですから「素晴らしい」と言われれば「そうなのか」と思いますし「最高なんだよ」と言われれば「そうだよね」と同調する事もしばしば。

ただ相談員は相談者と「何ら利害関係」はありませんから「誰かの肩を持つ」という事をせず「社会通念上どうなのか」という分析を行います。つまり社会における様々な「勧誘・誘惑」に対して、それに社会通念上、正当性がある内容なのかを分析していかねばなりません。

つまり相談業務を進めていく上で、皆さんが今まで「素晴らしい」と信じていたものが「実は嘘だった」「過大評価されていた」という事を知らなければならない不幸な瞬間があります。ただ自分が不幸だという事、社会通念上間違った事をしているという事、そして営業や勧誘などに騙されて損をしていたという事を認識する事は大切な事です。

でなければ本当の幸せは訪れないからです。だからこそ相談員は「人を不幸にする天才」であり続けなければならないと思うのです。不幸の認識が幸せの始まり。きっと私と共に歩んできた方々は、自分の不幸さ加減に嫌気をさしたのと当時に「もっと頑張らなきゃな」と向上心をもって頂けたと思います。

ただ私が未来に懸念する事は「社会通念上」の社会が間違った方向に向かってしまった時、私たちは最悪の結末を迎える事になります。そうはならないように、正しい社会通念が後世に伝承されていくように大人達は努力をしていかねばならないのです。

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